ねことらうさぎ

アート、植物、散歩、猫、パン、遠距離介護の合間にあれこれの日々を書いていきます。

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「言うことを聞け〜〜〜っ!」とダダをこねる父

 

日曜日の午前中、

母と父の居る老人ホームに行ってきました。

 

 

母はあいかわらず、

父がどこにいるのかわかっていません。

 

 

「え?お父さん、あの病院に入院しとるんだっけ?」

「あそこを右だったな?。。。あら、違う?え?ほんならどこにおるん?」

「あ、ここを曲がったところじゃろ?。。。ありゃ、違うんかな⁉︎」

「あ〜そうそう〜、この病院な、見たら思い出したわ!」

 

老人ホームまでの道中、

車の助手席で毎回、

同じ場所で同じことをいうので笑えます。

 

 

 

父の差し入れに、

お菓子やジュースなどを途中のスーパーで買って、

老人ホームに着いたのは11時でした。

 

お菓子やジュースは父の部屋においておくと

父がアッというまに食べてしまうので、

スタッフに管理をしてもらっています。

 

父はヘルペスが頭の左全体に出ていたのですが、

薬のおかげで乾きつつあるようでした。

 

買ってきた果物ゼリーを食べおわって、

父は兄弟会の話をしてきました。

 

みると父は手に、

先月私がスタッフにわたしてあった、

兄弟会の日程メモを持っていました。

 

この「兄弟会」ですが、

2ヵ月前に父の弟であるオジが面会にきたときに、

父をはげまそうと提案したものなのです。

 

それ以来、父は私たちに会うたびに、

「兄弟会、兄弟会」とひつこくいうようになったので、

しかたなく私たち姉妹が準備をすすめていたのです。

 

ところが、

父がヘルペスになってしまったので、

10月に延期しようということになりました。

 

まだそれを父には言っていなかったのです。

 

私「お父さん、兄弟会はねぇ、10月に延期になったのよ」

 

といってメモの日程に✖️をして、

新しい日程を書きくわえました。

 

 

父はメモをジーッとみて、こういいました。

 

タツさんのところに行かんといけん。。。」

「車できとるんじゃろう?今からタツさんのところに行こう!」

 

タツさんというのは父の妹のご主人です。

 

私は父がなんでそんなことを言いだすのか、

その時はサッパリわからず、

 

私「お父さん、これから昼食よ。それに昼間はタツさん出かけてるらしいよ」

父「電話かかってきたん?」

私「うん、電話かかってきて、タツさんそういってたわ」

 

父をつれて外出なんかしたくないので、

父が外出できない理由をさがしていました。

私はウソをついてまで必死でした。

 

父「。。。じゃから~、いまからタツさんの所にいこう!」

 

なにがなんでも「いく」といいだしました。

 

 

父は昨年の春に、

脳梗塞でなんども倒れました。

 

そのときに脳を検査したところ、

前頭葉型の認知症もあるとお医者さまからいわれました。

 

こだわりが強く、

実現するまでいい続けるのは、

前頭葉型の特徴のひとつのようです。

 

 

 

そのうちに父の目が、

どんどんと三角になっていきました。

 

やばい。。。

 

いつも横からアレコレという母も

不穏な空気を感じとって黙りこんでいます。

 

あららら~~。。。

来るか、来るか。。。?

 

 

父「ワシの言うことを聞け〜ようろうがぁ〜(言ってるんだ)!!!!」

 

 

キターーーーーッ!

 

私「ハイハイ、お母さん午後からリハビリの先生がくるんじゃなかった?」

母「あ?そうだった、はよ帰らんといけんな!」

私「じゃ、また来るね〜。。。お父さんもお昼ご飯だよ~」

 

 

父「まてーーーー!まだじゃ、連れていけーーーーー‼︎」

 

 

ガタンゴトン

(立ち上がろうとする父。。。しかし歩行器なしでは歩けない)

 

「まてーーーーーまてーーーーー!!!」

 

私と母は職員さんに目配せをして、

おおいそぎでエレベーターに乗ったのでした。

 

ヤレヤレ。。。

 

 

 

怒りやすいのも前頭葉型の認知症の特徴の一つ。

 

 

こうなると父は手を付けられなくなります。

かわいそうに思うかもしれないのですが、

その場からいなくなるのが一番。

 

そうしないと、

父の要求はエスカレートしていく。

そしてドンドン興奮していくのです。

 

面会にいくときは11時前後にいき、

昼食がでるころに私たちは帰る。

 

この一年、学んだことでした。

 

 

しかた、

ここのところ、

落ち着いてた父だったんだけどなぁ。。。

 

 

 

「もう。。。面倒くさいお父さんじゃ〜!」

 

と母がはき捨てるようにいったので、

メチャメチャ笑ってしまいました。

 

余談ですが、

 

家に帰る途中で外食をして、

家についた頃には、

母は父に会ったことなど、

 

すっかり忘れていました。。。とさ。

 

めでたしめでたし?

 

 

 

そういえば、

父がタツさんの所にいきたがったのは、

兄弟会の日程変更を伝えなきゃ。。。

 

と思ったからなんですね。

 

。。。とブログを書きながら今、

わかったワル娘なのでした。

 

 

こだわりの強い父への伝え方は、

本当にムズカシイ。。。

 

 あたらめてそう思った日でした。